どんな仕事でも、初勤務というものは中々どうしても緊張してくるものです。
私も、介護専門学校を卒業して、念願の介護職の就職が決まったときは、嬉しかったと同時に緊張しました。
本番と実践は全く違うのですから、緊張して当然だったのかもしれません。
どんな職場?
初出勤の日は、もう心臓がとんでもないくらいにうるさかったと思います。
私の初めての勤め先は、デイケアを主に取り扱っている老人ホームで、
規模もそこまで大きなものではありませんでした。それこそ私が目標にしているような、
アットホームでこじんまりとした小さな老人ホームです。
規模も入居者もさほど多くはなかったので、スタッフも少なかったですね。
おかげで名前もすぐに覚えることが出来ました。
スタッフが少ないと、人間関係の構築なんかにはよく気を遣ってしまうものです。
何せ人数が限られているのですから、少しでも険悪なムードになってしまったら、
職場だけでなく、老人ホーム全体が嫌な雰囲気になってしまいますので、
下手をすればイメージの低下にも繋がってしまいます。
それに何よりも誰だってどうせ働くのならば、楽しく働きたいと思うものです。
楽しいことは共有して、辛いことがあれば分かち合う。
最初に勤めた職場は、スタッフ全員がそんなモットーを持っていたので、
初勤務の私でも安心して馴染むことが出来ました。
職場で大事なこと
確かに、就職先を選ぶのであれば、働き先の老人ホームの規模や給与、
福利厚生は絶対に気になってくるものでしょう。
しかし、それ以上に気にしなくてはいけないものが、とにかく人間関係です。
どんなに待遇面が良くても、良い人間関係を築けなければ長続きはしませんし、
人間関係が上手くいかなかったばかりに、精神病を患ってやむを得ず退職を
余儀なくしてしまう方だっているんです。
これは介護職に関わらず、どの業種でも、どの職業でも同様のことが言えます。
待遇やメジャーな名前に惹かれて応募したけれど、あまり職場の雰囲気が良くなかった。
このような場合は、あまり長く続かない場合が経験上多い気がします。
これは、私の二つ上の先輩の体験談になりますが、
その先輩が前に働いていた大手の老人ホームには派閥があって
いろいろと大変だったと聞きました。
待遇も良くて、お休みもしっかりもらえていたけれど、
やはり職場の人間関係にどうしてもついて行けなくて、辞めてしまったそうなんです。
私もそこまで根掘り葉掘り聞いて詮索したのではないので、臨場感溢れる説明は出来ませんが、
派閥によって教え方やマニュアルが異なるので、どっちがどっちなのかごちゃごちゃしてしまった、
と言っていたような気がします。
また、人によってはまだろくに経験したことのない業務をろくに説明も解説もせずに
押し付けることもあったというので、聞いたときは戦慄しました。
幸いにも私は職場に恵まれていたので、まだそのような戦慄するような経験はしておりませんが、
待遇やブランド名だけで判断をしてはいけないという教訓だと思います。
小さくても温かくて働きやすい職場はありますし、その逆もしかりです。