介護職の給料について

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介護の仕事は需要が多く、ヘルパーや介護福祉士、ケアマネージャーの資格さえ取れればいつでも就職することは可能です。
少子高齢化で、これから先、老人ホームや介護施設は増えていくことが予想されますが、それに対し介護施設で働く人は目減りする一方なため、このような利点が生まれるのです。
そして、全ての根源は労働条件にあります。

介護の仕事とは

高齢者は生活に支障を来すほど身体を壊していたり、精神に障害を抱えていたりします。
そのような方々が食事や排せつ、入浴などの日常生活を健康な人と同じようにこなせるように手助けをする、これが介護の仕事です。

高齢者の中には失禁してしまう人もいたり、うまく食事を取ることができずにこぼしてしまったりする人もいるため、汚い仕事にもなりえます。
また、要介護者が動く時には転倒しないように支えてあげたりする仕事も任されるため、肉体的にも疲れる職業です。
この他にも、要介護者が安全な状態であるかどうかを常に気にしなければならないため、精神的にもストレスが溜まりやすい職であると言えます。

介護の仕事は、少しのミスだったとしても利用者の生命に関わる問題になり得ます。
健康な人ならば転倒したくらいでは怪我をすることはあまりありませんが、高齢者の方の場合はそれだけで骨折してしまう可能性もあるのです。
命に関わるとなると、仕事にゆとりが無くなり、同僚の仲間達とも良い人間関係を構築できずに、相談する相手もいなくなって、次第に精神が蝕まれていくことになるケースもあります。

このように、精神的、肉体的にきついと言われているのが介護の仕事です。

仕事の量や質と比例して給料が支払われるのであれば、なんら問題はありません。
どれだけきつい仕事であっても高い給料が支払われるのであれば文句を言わない人も多いです。
しかし介護の仕事はそのきつさと対価の関係が著しく崩壊しているため、求人に対して人材が集まらないという事態に陥っているのです。

給料と年齢の関係

上場しているような業界大手の企業の年収は、300万円から400万円程度となっています。
この数字だけを見れば大学生の新卒給料と同じくらいなのかと想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの数字にはトリックが隠されています。
介護の仕事をしている従業員の平均的な年齢は35歳から40歳程度なのです。

大学を卒業した人が一般的な企業に就職したとしたら、一般的には35歳だと中間管理職になっている時期にあたり、年収で換算したらこれらの金額以上のお金を稼いでいる年齢です。
また、業務内容も介護とは全く違う、より効率の良い稼ぎ方をしているのではないのでしょうか。

世間から給料が安いと騒がれている介護の業界ですが、やはりその声は正しいです。
もっと稼いでいてもおかしくはないでしょう。

これから先、少子高齢化に伴って介護業界の人手不足は深刻な問題になってきます。
人材を集めるためには、仕事の量や質に見合った給料が支払われる必要があるのです。

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