介護の失敗談

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何事にも言えるとは思いますが、仕事を続けていると様々な失敗に遭遇します。
介護の仕事もその例外ではなく、長年こなしていると多くの失敗をしてしまいます。
しかし、一般的な仕事での失敗との違いは、ほんの少しの失敗だったとしても、利用者の命に関わりかねない失敗になるということです。

人間関係のトラブル

人が集まる場所では何かといざこざが起きるものです。
例えば住んでいる所の近所付き合いだけでも、あの人はあいさつもしないから嫌いだとか、事情があって出られなかったとしても、地域行事に参加しない人だから嫌いだとか、そのようなくだらない理由で人間関係は簡単に崩壊してしまいます。
介護の現場はそれよりもよりナーバスな環境になっているため、小さなミスをするだけでぎくしゃくしてしまいます。

円滑に仕事を進める上では必ず重要になる人間関係ですが、上手に信頼を構築していかなければなりません。

朝用の薬を間違えて出してしまったり、ベッド柵を付け忘れてしまったりして、同僚の先輩に怒られたことがありましたが、このような失敗はすぐに取り返すことが可能です。
薬を間違えたのならすぐに医者と相談したり、ベッド柵は気付いた時点で付けることで失敗を可能な限り取り返すことができますが、信頼関係だけはそう簡単な物でもありません。
失敗をした後にすぐに報告、相談することは勿論必要で、失敗を取り戻した後でも先輩にしっかりと謝罪しなければならないのです。

そこまでできて当然だ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、意外とできていない人も多く、これができないと最低限の働きができる人材以下の存在として扱われてしまいます。
同僚との信頼関係をしっかりと構築できさえすれば、居心地の良い職場環境になり得るのだと痛感しました。

具体例

介護職の失敗は利用者の命にも関わるため絶対にあってはなりません。
しかし、劣悪な労働環境の職場も多く、充分な休息を与えられないまま働き詰めになってしまうこともあります。
疲労が溜まったまま仕事に臨むと注意力が散漫になってしまい、単純なミスを起こしてしまいがちです。

また、勘違いによる失敗だけでなく、疲労によって体が支えられなくなってしまうことや、次の仕事があるからと気が急いていたりすると失敗の原因になってしまいます。
例えば、高齢の方に多い骨粗しょう症ですが、介護施設を利用している人の中にもこの病気を患っている人も多くおり、その方を車椅子に座らせる時に誤って転倒させてしまったがために、圧迫骨折になってしまったこともありました。
このように成人では考えられないようなちょっとした衝撃だけでも大事故につながるのです。

また、ソファでうたたねをしている老人が、寝ている時にソファから落ちてしまったために怪我をした、というような失敗もあります。
見守ることも仕事の1つではありますが、ソファに座っている人まで見守らなければならないとなると、勤務中は一瞬たりとも気が抜けないです。

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